▽閉経後短期間の若年閉経女性の血液中の女性ホルモン値が高いと、動脈硬化が進行せず、逆に閉経後長期間の高年女性の血液中の女性ホルモン値が高いと、動脈硬化が進むことが米国の研究で明らかになりました。

 

▽若年閉経女性と高年女性にホルモン補充療法(HRT)を実施した結果を分析したところ、閉経後6年以内にHRTを実施すると動脈硬化症の進行が明らかに抑制できました。

 

▽半面、閉経後10年以上の人へのHRTは、動脈硬化の進行抑制効果は認められませんでした。この研究は、HRTの開始時期の重要性を指摘しています。

 

▽研究の対象患者は596人。うち297人にHRTが実施されました。閉経後6年以内を閉経初期、閉経後10年以上を閉経後期と分けています。

 

▽閉経初期では、血中女性ホルモン(エストロゲン)値と内頚動脈の内膜中皮の厚さ(動脈硬化の診断基準)は逆相関し、閉経後期では両者は相関していました。

 

▽閉経初期の女性ホルモン値を4段階に分けて、最低値では内頚動脈の内膜中皮の厚さは8.5 μm/年、最高値では7.2 μm/年の割合で肥厚しました。

▽閉経後期は4段階に分けて、最低値では9.8μm/年、最高値では11.7 μm/年の割合で肥厚しました。この研究結果から、HRTの開始時期が早いと、動脈硬化の進行を抑制する効果が明らかになりました。

 

文献:September 28, 2018. J Clin Endocrinol Metab. doi:10.1210/jc.2018-01600