「子宮頸がんワクチン中止継続を求める「全国薬害被害者団体連絡協議会(薬被連)」は24日、薬害根絶のための要望書を加藤勝信厚生労働相に手渡した。接種後の健康被害が報告されている子宮頸(けい)がんワクチンの積極的勧奨の中止継続や、医薬品副作用被害救済制度の充実などを求めた。」

 

これは、8月25日の朝日新聞デジタルの掲載記事ですが、この記事に違和感を覚えるのは私だけでしょうか。子宮頸がんワクチンの予防接種は、やるべきではないのでしょうか。

 

子宮頸がんは、主にウイルス感染によって引き起こされます。ワクチンを接種してウイルスへの免疫を体内につくれば予防が可能なのです。

ワクチン接種による子宮頸がんの予防は、世界的に一般的な取り組みになっています。半面、日本ではワクチン接種が進まないため、子宮頸がんを予防する機会そのものが失われているのです。

 

この問題と関連する子宮頸がん健診に関する米国の新しい情報を紹介します。

米国にUSPSTFという組織があります。米国でのがん検診や人間ドックなどプライマリーケアーの問題点や方針に対し、医学的な根拠に基づき勧告する有識者の独立組織です。医師や疫学者などがメンバーで米国保健福祉省から任命されています。9月12日、そのUSPSTFが、子宮頸がん検査の新しい指針を作成しました。

 

内容は次の通りですが、まだ正式決定ではありません。ただ早晩、このようになされるとおもいます。

 

子宮頸がん検診の検査方法は、子宮膣部擦過細胞診(パパニコロー法)と発がん性が疑われるウイルスの遺伝子検査(パピローマ遺伝子型検査)の2種類があります。

 

1.年齢が30才―65才では、パパニコロー法またはパピローマ遺伝子型検査のどちらか。双方の方法を同時に実施するのは、パピローマ遺伝子型検査単独と比べて、子宮頸がんの発見に役立たず、むしろ経過観察とされる対象者を増やすにとどまる。パピローマ遺伝子検査が、従来のパパニコロー法に代わって推奨される。

2.21-29才では3年毎のパパニコロー法を推奨。

3.21才未満では子宮頸がんのスクリーニング検査は必要ない。21才より若年では、たとえスクリーニング検査をしても子宮頸がんの頻度や子宮頸がんに起因するがん死を減少させていない事実がある。

 

USPSTFの勧告に対し、ニューヨークのマウントサイナイ病院のLinus Chuang教授は、次の様にコメントしています。

1.30-65才では、5年毎のパピローマ遺伝子検査に正式なお墨付きを与えた。Chuang教授は、指針策定メンバーではありません。

パピローマ遺伝子検査は、子宮膣部擦過で採り入れられている。米国では過去5年間子宮頸がん検査を実施していない女性の人口がほぼ半数という現状を考えると、自己採取によるパピローマ遺伝子検査の普及が問題を解決させるのではともコメントしています。