切迫早産治療のため、ベーター2刺激薬*(リトドリンやズファヂラン)を30日以上内服した妊婦では、その新生児に心電図異常(心筋虚血)が高頻度で現れる事を警告する論文があるのををご存じですか?

論文の内容です:切迫早産治療で、リトドリンやズファヂランを一日30mg長期内服した〈30-180日、平均72日〉妊婦の新生児では、リトドリンで76%に、ズファヂランで66%の頻度で、T派の平坦化や逆転、さらにはST降下と言った虚血性心電図の変化が現れた。この心電図の変化は生後4カ月で消失し、臨床症状を現わさない。しかしながら、この事実は、ベーター2刺激薬を長期に投与された新生児の長期予後は慎重に見てゆく必要がある事を示唆しているとしています。



正常心電図
心電図




ST低下の意味、心筋の内側で(心内膜)で、 部分的に虚血(心内膜虚血)が起きている。

T
波が平坦、下向きの時は左室肥大や心筋虚血。


*β2刺激薬

気管支平滑筋にある交感神経のβ2受容体刺激して、収縮していた平滑筋弛緩させ、気管支拡張する作用をもつ薬剤 喘息の発作は気管支の筋肉が痙攣〈収縮〉する状態で、β2刺激剤はその収縮を抑えます。切迫早産では、子宮の筋肉(平滑筋が収縮状態ですので、同じような考え方でβ2剤が使用されています。この薬は長期使用すると、喘息の治療薬と同様に、妊婦の心臓への負担が大きくなります。